
がんに関して、治療法や治療後の生活、医療費のことなど、様々な疑問や悩みの解決に向けて専門の相談員が対応してくれる「がん相談支援センター」をご存知ですか?このセンターは、がん診療連携拠点病院に設置されている相談窓口で、患者の方やご家族のほか、どなたでも無料で利用できる施設です。
当社が行ったアンケートによれば、その認知度はまだ低く、一人でも多くの方に知っていただきたいと、このたび支援センターの相談員でもある医療ソーシャルワーカーの高田由香さんに講演をお願いしました。
高田さんの講演で特長的だったのが、スタンスの違いです。過去のがんセミナーでは、講師の先生とお客様は「情報を提供する側」と「それを受ける側」という関係でした。しかし、高田さんは聴講者の皆さんとは「情報を共有しあう関係」であるというスタンスに立ってお話しされているようでした。「相談を受ける」という仕事にとってこの立ち位置は基本中の基本なのでしょう。

講演の中で、がんになる前・がんと告知されたとき・がん治療が長期化したときなど、さまざまな場面における「心構え」をお話しいただきました。
最も印象に残ったのは「がんは事故や災害と比べると心構えをする時間がある病気である」との話です。万一がんになってしまったとき、「その後どのような人生を歩んでいくのか」今から心構えをもっていると、喪失から再生までの時間を短くすることができるとのこと。
自分の人生を見つめなおす機会を得たり、大切な人と出会えたりということで、がんになってよかったと言われる患者さんもいるそうです。
高田さんは相談することの効能(コミュニケーションの効果)を7つ挙げられていました。
ひとりであるいはご家族だけで悩まれている方は、ぜひとも「がん相談支援センター」を利用されてはいかがでしょうか。
患者さん・ご家族なら誰もが抱く心の負担を軽減してくれる医療ソーシャルワーカーの仕事ぶりが垣間見れた良い機会でした。